裸足保育のメリット

〇 滝内保育園では、6月初め〜9月末の期間において、裸足保育を実施してい
 ます。

   これは多くの保育園・幼稚園で取り入れられているものですが、何が体に良
 いのかキチンと聞いたことが無いという方は多いのではないでしょうか?

  書籍やインターネット記事を見ると、それぞれ見解が異なり、反対派も存在
 します。
  賛成派と反対派の言い分をリストアップしてみると次のようになります。

  <賛成派>
    ・ 土踏まずがしっかりと形成される。
   ・ 足を自由にすることで成長が促される。
   ・ 風邪をひきにくくなる。

  <反対派>
   ・ 土踏まずは靴下を履いていても形成されるのではないか。
   ・ 足が自由になることで外反母趾がひどくなることがある。

   ・ 少々の寒さなら良いが、冬季まで裸足で我慢させるのは返って健康を
    害するのではないか。

   ・ 外でも裸足保育を行っているケースについては、余程環境を整備しな
    ければ危険であろう。



〇 これらについて調べていくと次のことが分かります。

  @ 土踏まずについては、裸足教育をした方が形成されやすい、という研究成果
   があります(京都教育大学付属京都小学校における調査研究)。

    また、同じ研究において、背筋力の伸びが大きい、足の指の運動能力が高く
   なる等の効果があることも分かっています。

  A  外反母趾については、ハイヒール等の靴が原因になることが分かっている一
   方で、裸足で過ごすようにすると、外反母趾自体は治っていくが、それによっ
   て、より靴に合わない足になって不便をきたすというケースがあるのも事実の
   ようです。

    これについては、裸足生活によって外反母趾を治す場合は、それとともに、
   その人の足に合った靴を徹底的に探す必要があるということのようです。


  B 冬季に無理に裸足で過ごすことは霜焼けや体調を崩すといった弊害があり得
   ますが、その点に十分配慮して裸足保育を行うことは、寒さに対する体の自己
   調節機能を強化し、風邪をひきにくくさせる効果があるようです。

    また、水泳などで肌を空気や水にさらすことや、少々の寒さなら薄着で過ご
   すことにも同じ意義があるようです。



〇 以上を踏まえると、裸足保育には、寒さに対する体の自己調節機能を高める、足
 及び身体の成長を促す等のメリットがありますが、冬季や外での実施については十
 分な配慮が必要だということが言えます。

  このため滝内保育園では、冒頭の期間に室内において裸足保育を実施し、また、
 体調が悪かったり足に傷があったりする場合は無理に裸足にしないこととしていま
 す。